業務実績

沖縄最東端・絶海の孤島で元気再生「北大東島フロンティアツーリズム」推進プロジェクト

事業の目的

本事業は、北大東村ならではの魅力ある資源を掘り起こして観光商品・特産品として開発し、島人と島を訪れる者との交流促進や販路の拡大を通して島の活性化を図る「フロンティアツーリズム」の推進に向け、

  1. 食資源の活用や観光プログラムの開発、
  2. 情報発信・顧客開拓に寄与するメディア・ツールの開発、
  3. 未利用資源の調査、
  4. 担い手の発掘・育成と事業運営体制の整備等を実施し、北大東島の観光・特産品の質を高めるとともに情報発信力を強化し、実践的な運用体制を構築することを目的として実施した。

「フロンティアツーリズム」推進のための資源掘り起こしと食の商品開発

フロンティアツーリズムを推進するためには、観光と第1次産業・第2次産業との連携によって島内消費と経済循環を促進することが求められる。また、北大東島ならではの体験・交流・滞在型観光を推進することは、北大東ファンやリピーターを増やし、滞在日数を延ばし、客単価を上げることに繋がる。本分野では、「心と身体が元気になる北大東島」のブランドイメージの構築をめざして、食の充実と、自然体験やチムグクル(まごころ)あふれる島民との交流の商品化を図った。

地産地消メニュー(商品)の開発と料理指導

栄養価の高い北大東の土、外洋の潮風、沖縄最東端の太陽の光で育った旬の農作物や、キハダマグロやサワラなど新鮮な海産物を活かしたメニューを27品目開発するとともに、108年前に移住してきた先人の故郷の味や島民の健康を支えてきた家庭料理をコンテスト形式で掘り起こし、8品目を選定した。合計35品目の地産地消メニューを開発・商品化し、モニターツアーにおいて試作品を提供したところ大変好評だった。

ハマユウ荘料理人を那覇の人気居酒屋チェーン「りょう次グループ」での研修に派遣した。その後りょう次グループオーナーと料理長をハマユウ荘に迎え現場研修を実施し、調理方法のみならず、食材の有効活用方法、コスト管理、食材の調達方法等について指導を行った。これにより、ハマユウ荘料理人の資質向上とモチベーションアップ、レストランのメニュー充実が実現した。

健康増進プログラムの開発と実践

沖縄で一番早くに日が昇る北大東ならではの「朝日ツアー&朝がゆ」や、港の景観を活かした「岸壁釣り&釣れたて昼食」など、体験プログラムと野外での食事(ピクニックメニュー)を組み合わせた健康増進プログラムや大東宮裏の自然散策プログラム(月桃茶と手作りおやつ付)を開発し、モニターツアーで試行した結果、好評を博した。

観光ガイドブックの作成

沖縄本島や他の離島では味わうことのできない不思議な自然や歴史・文化を持つ北大東島の魅力を紹介するガイドブックを編集・作成し、1000部印刷した。

ユーザー囲い込みツールの開発

北大東村では、高品質・少量生産の北大東ブランド産品の開発、長時間・超体験の北大東ツーリズムの顧客開拓等を行う北大東ライブ!プロジェクトを進めており、「意識・購買力の高い都市生活者」を対象としたメディア・ツールに絞り込み、次のようなツール開発を行った。

北大東ホームページの充実:更新性の向上

メルマガの発行

メルマガを創刊し、プロの編集者及び島民の協力を得て発行体制の充実を図った。年度内に4回発行し、185名の登録者を確保。

雑誌との連携

コアなファン層を獲得するための雑誌との連携を図り、雑誌「momoto」との連携体制の確立(記事の掲載)等を行った。

パンフレットの制作

大東リズムプロジェクトの実施状況、北大東ライブ!の実施方針についてパンフレットを制作した。

携帯ツール

「島のたね通信」等の他事業で整備した携帯ツールとの連携体制を確認した。

未利用資源活用調査

本調査では、島の中で供給基盤の整備状況が進んでいる資源に着目して、特産品の試作及び次年度の事業計画の作成を行うとともに、多様な専門家からのアドバイス・提言、先進地の調査をもとに、次年度以降の特産品等のブランド開発に必要な情報を整理した。具体的には、次の取組を行った。

海産物及び月桃を組み合わせた商品の試作

サワラ、マグロ等の海産資源を、月桃を練り込んだ味噌に漬けた「島魚の月桃味噌漬」の試作を行い、次年度の冷凍・加工施設の整備、試行販売の実施等の事業計画を作成した。

景観・物産・観光等の連携による未利用資源のワークショップ

景観、物産、観光等の専門家による住民参加型のワークショップを行い、専門家からのアドバイスを整理した。

料理専門家による未利用資源活用のワークショップ

カワハギ類等の島近海の中型魚、海岸に自生するカイガンナッパ等の食材について、料理専門家による調理試行、島民による試食を行った。

先進地の視察

東京及び九州での先進地視察を行い、物産開発に限らず、店舗や展示ブースでの商品陳列等について参考となる事例を収集した。

担い手の発掘・育成と事業運営体制の構築

本分野では、宿泊施設「ハマユウ荘」及びレストラン等を運営する第三セクター株式会社黄金山について、運営手法の改善、滞在の質の向上、地元客の利用促進等、経営の健全化に向けた指導を行い、島の経済活性化を担う中核的施設としての機能強化と人材の育成を行った。

宿泊部門の経営状況調査と運営業務の改善指導

売上向上とコスト削減の両面からの取組を目指し、販売促進のための指導として楽天トラベルでの販売開始を支援したほか、エクセルによる宿泊台帳を改善して実績分析を可能にするとともに、顧客管理手法の指導や、各種運営ノウハウの伝授を行った。

宿泊・飲食部門のディスプレイ・POP等の改善指導

観光客の満足度向上と、地元客の利用促進のため、宿泊・飲食部門のディスプレイやPOPの改善を行い、8種類のPOPをその場で作成、提供した。ハマユウ荘従業員による継続的な改善を可能にするため、ワークショップや実技講座をとおして、もてなしの心を表現するPOPの書き方の指導等も実施した。

株式会社黄金山の収益向上のための調査と経営改善指導

ハマユウ荘、レストラン、クリーニング店、魚市場、加工施設の運営について、中小企業診断士による経営診断を実施するとともに、従業員を対象にしたワークショップ、実地のアドバイス等をとおしてスタッフの意識・やる気の向上と運営体制の強化を図った。

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